ヨガ インストラクターのブログ

荘厳な光溢れる『この世のものと思えない天国のような場所』

__ 2 13.JPG今日は旧正月で、新月で、何やらはじまり感スタート感がビンビンに溢れる
そんな一日でしたね。
その数日前に、不思議な、ーーたいへん個人的なことなんだけどーー、体験をしました。


お茶の水にニコライ堂と呼ばれる、
正教会というキリスト教の一派で、
その中心的存在であり文化遺産にも登録されている
歴史のある教会があります。
私にはそこに幼稚園の遠足で行った、
というまぎれもない記憶があるのです。

3歳かあるいは4歳の私は、
その内部の荘厳な光溢れる美しさに『この世のものと思えない天国のような場所』と深く感銘し、
そこをもう一度訪れたいと長い長い間思っておりました。
(同じ幼稚園に通っていた一歳上の姉にはまったく記憶はないとのことですが......。)

お茶の水は目と鼻の先です。(私が大阪に在住していた6年を抜かせば、ですが......)
なのにニコライ堂に再度訪れるのに私はもじもじと、
50年近くの時間がかかってしまいました。

なぜなら、......あの夢のような美しい記憶が、
ただのこどもの記憶違いと知らされるのがこわかったからかもしれません。


この日、自分の勉強のためのヨガクラスに湯島まで訪れたものの
お休みで、先生とも連絡がとれませんでした。
(あとで会場が変更になったと知りましたが......)
受験生の娘や友人のこどもたちのために、
厳格なプロテスタントの家庭に育った私が、
多分生まれてはじめて!!
合格祈願のお札を買ったのもこれまた何かのご縁でしょうか。

なんというか、
スピルチャル魂(なんだ、それは?)に火がつき、
そうだ、今日こそ昔年の思いを果たし、
ニコライ堂に行ってみようと突然思い立ったのです。


見学の許可の電話を入れ、
湯島からお茶の水はわずか10分程度を途中湯島聖堂に立ち寄りながら
楽しい寒風のなかのお散歩でした。
聖橋から丸の内線と中央線がクロスするさまをぼんやりと見て、
プチ鉄子の私は心の準備をしました。

かの有名な眼科の専門病院、お茶の水の井上眼科の前を横切るといよいよニコライ堂です。
私が知るプロテスタントやカソリックの教会とは大きく違う、
ドーム型の教会の屋根はとてもエキゾチックで
胸がドキドキしました。

受付を済ませて会堂内に足を踏み入れて眼前に広がるその景色は......。

こどもの頃の私に刻み付けられた『光り溢れるこの世のものと思えない天国のような場所』
では、残念ながらありませんでした。

正直、かなり残念でしたし、半分涙ぐんでしまいました。
でも、ほとんど慣れ親しみのないはずの『正教会』の空気や、
ドームの上部を飾るステンドグラス。
壁のあちらこちらに描かれてたイコン画やロウソクの灯りは、
とても気持ちが落ち着き、癒されるものでした。

しかしこのまま負け戦?のような気分で帰るわけにはいきません。
私は帰り際に受付の方に
『私、50年ぐらい昔に幼稚園の遠足でこちらに伺ったことがあるんですが......』
と思い切って尋ねたところ、その方は不思議そうな顔をしてこう応えるのです。

ニコライ堂が一般見学を許したのはほんの数年前で、
そんな昔に、しかも子供に見学を許すなど、『絶対に』ありえない
とおっしゃるのです。

私の通っていたキリスト教の教会付属の幼稚園、
じつは園長は牧師でもあった私の父でしたが......。

父はカルト的ともいえるプロテスタントの長老派の牧師で、
正教やカソリックに対してははなはだ否定的で攻撃的でした。
他宗派の教会見学に付属幼稚園のこどもを連れてくるとは......
とても考えにくい人でした。

その方のおっしゃることももっともなのです。

受付の方はたいへん親切な方で、
『あなたの記憶の教会は
もしかして近くのカソリックの神田教会では?』
とおっしゃるのです。

こうなったら宗派越えしたプチ巡礼です。
(いや、なんのこっちゃと思われるかもしれませんが、
宗教って、すごくセクト主義の人がいて、私は強烈にその教育で洗脳されきっていたので、
そんな風に思ってしまうのです。)

スマフォのマップたよりで山の上ホテルを横切り、
日大理工学部のほうへほっぺたを風でまっかにしながら
おばさんは行者は歩く、歩く。

こんな下町にそんな立派な教会があるのだろうか?
という平凡な街角に、果たして神田教会はそびえたっていました。

アメブロ.jpg



重い扉をあける。
ずらっと長椅子が祭壇にむかって並び、聖画を模した
赤い美しいステンドグラスが並んでいたが......。
ここもまた記憶とはまったくもって一致していませんでした。

さて、何の解決も盛り上がりもなく私の思い出の旅は終わってしまいました。

私がニコライ堂という場所の名前を知っていたのは
確実に幼稚園でした。
では幼稚園の遠足でのニコライ堂は?
こどものあやふやな記憶ちがい?
私のアタマがつくった作り話なのか。

でもそれは今なお、鮮やかに蘇る景色。
天空から注ぐ光がステンドグラスから漏れ入り、
たくさんの天使の置物がおかれ、
不思議な赤い帽子をかぶった外国人の神父さんが
いる、そこはどこだったのでしょうか?

それとも今生ではないどこかで私はこの風景をみたのでしょうか。。。

最後に、とくに関連もないのですが、
先日から始めたヨーガクラス、腹力強化月間を、今週以降も続けます。


コメントする